良く耳にする「HD」や「フルHD」「フルハイビジョン」などの用語を、ちゃんと理解して使い分けている人が意外に少ないようですが、 メーカの都合で付いた名前や業界規格の用語が混在しているので考えてみれば当たり前です。
ここで簡単に整理してみたいと思います。
HDとは「High Definition」の略です。 JEITA(電子情報技術産業協会)では垂直方向の走査線が650本以上あるもと定義しているだけで、それ以上の定義はありません。
現在HD対応の規格は下記の4種類あります。
※注意 [ ]内は総走査線数。通常は有効走査線数(1080など)で表すが、総走査線数で表現される事もあるので注意。
上記のHD規格はあくまでも放送側(DVDなどのメディアを含む)で整理してあります。しかし映像を再生するテレビ側には1366×768と言う規格もあります。
2008年現在一般的にハイビジョン対応TVと言われているものは、1366×768か1280×720のパネルを大体採用しています。 これらに対して1920×1080をそのまま再生出来るものに、各メーカが差別化を図るため便宜上付けたのが「フルHD」などの呼び方です。
これは有効走査線が1080のものでかつ、1920×1080の画素数(207万画素)のものを指しています。 このフルHDも各メーカでそれぞれ呼び方が異なっており、以下はその例です。
地上デジタルを放送するTV局では「1920×1080」で作成し、横方向の圧縮をかけて「1440×1080」に変換してから 「16:9」の画角情報を付加して送信しており、受信した機器のほうでその情報をもとに「1920×1080」に引き伸ばして(スクィーズ) 表示していますので、画面のサイズとしては同じとなります。
地上デジタル放送の画面を近づいて良く見てみるとやや画像がにじんでいるので実感できると思います。
これに対してBSデジタル放送は「1920×1080」で作成した映像をそのまま送信しているので、 「フルHD対応」の機器ではそのまま表示するため綺麗な映像を表現できます。
「HD DVD」や「BD(BlueRay Disc)」は「1920×1080」で作成されているため、AVアンプやプロジェクタ、 大画面テレビなどが「フルHD対応」に対応していれば同様に綺麗な映像を表現できます。
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