良い環境で映画を鑑賞するためにはスクリーンのサイズに合わせた視聴位置を把握する事が必要です。 スクリーンまで2メートルしかないのに120インチのスクリーンを設置してしまうと全体が見えなくなり、 首を左右に何度も振ることになってしまい最後には疲れてしまいます。
最適視聴距離(メートル)はスクリーンサイズ(インチ)×0.3〜0.25と言われています。 そこから割り出した最適視聴距離は下のようになります。
また、かの有名なTHXでは目の水平ラインからスクリーンの中心までの仰角が15°以下を推奨しています。 それを超える場合、長時間の鑑賞で首への負担が増えて疲れの原因になるためです。
因みに私は経験上スクリーンの中心に対して、俯角(見下ろす角度)を0〜15°に設定しています。 人間は映画などに集中して凝視することが多くなると、マバタキの回数が極端に減るためドライアイになり易いので、 まぶたが開きすぎないように極力見下ろすようにしてドライアイ対策をしているためです。 もちろん首への負担軽減も兼ねています。
THXでは最適な視野角を26〜40°としています。これはSMPTE(米国映画テレビ技術者協会)の基準をベースにしていますが、 私のように英語がダメで洋画など字幕を追うタイプの人は、やや狭い視野角になるようにポジショニングした方が、 画面全体が視野に入りやすいので良いような気がします。 逆に映画館で最前列に座り迫力を追い求めるタイプの人は広い視野角もいいでしょう。この辺は好みが分かれるところですね。
ただ実際のところ普通の家でホームシアターを構築する場合は、スピーカーの配置による音響効果と合わせてポジショニングすると、 自動的に最適視聴距離と視野角に収束されていくので、それ程気にすることはないかも知れません。
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