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塔子理論①

最も単純な塔子がどれくらいの確率で面子に変化するかを、シミュレーションの結果と理論式用いて比較します。

前提条件

  • 手牌は配牌時の13枚とする。
  • 全てツモのみとし、鳴きは考慮しない。
  • 手変わりは考慮しない。
  • 配牌時に面子を構成する有効牌は手牌にある場合は、配牌からやり直す。
  • 面子が完成した段階でシミュレーションを中断、巡目と完成した回数をカウントし、配牌からシミュレーションをやり直す。
  • 18巡目までに面子が完成しない場合、流局をカウントして配牌からシミュレーションをやり直す。

面子完成確率のシミュレーション

ある塔子が、ある巡目までに面子が完成する確率を、100万回のシミュレーションを行い傾向を見てみました。

例えば配牌時に手牌の中に とあり、有効牌のが手牌に無い場合、各巡目毎に をつもり、面子が完成する確率をシミュレーションで求めたと思ってください。

面子完成率

このグラフの結果から、最終的に面子が完成する確率はそれぞれ、両面塔子は約73%、嵌張塔子と辺張塔子は約47%、 対子は約27%程度ということが分かります。

この結果だけを見ればそれぞれの塔子の有効性は「両面塔子>辺張,嵌張塔子>対子」となります。

しかし手代わりを考慮した場合、両面塔子に変化可能な嵌張塔子の方が、辺張塔子よりも有利であることは自明ですので、 以下の順で塔子の有効性が示せます。

両面塔子>嵌張塔子>辺張塔子>対子

この順序はしっかりと覚えておきましょう。

面子完成確率の計算

次にこのシミュレーションの結果を、数学的に解いた理論式に置き換えてみます。

【考え方】

まず山牌の数を計算します。4人のメンバーに13枚づつ配牌が終了した時、山には84枚の山牌(70枚の山と14枚の王牌)が残されています。 (親が14枚とする場合は83枚として考えてください)

136 - 13 * 4 = 84

次に山牌にある有効牌の数を“X”と置きます。 例えばの塔子があり、4枚 ある有効牌のが一枚も見えていない場合、自分の13枚の手牌以外は全て不明なので、 どこにが有るか分かりません。山牌は84枚ですからその中に居る を確定する必要が有ります。(有効牌が見えている場合はその数を差し引けば“X”の値を変えて計算できます)

X = 4 * 84 / (136 - 13) = 2.73

面子が完成する確率(P)とは、ある枚数の有効牌を少なくとも1枚つもる確率を差し、 これは“1(100%)から有効牌を全くつもらない確率を引く”ことで求められます。

P = 1 - 全くつもらない確率

ここで、山牌の84枚から牌をつもる巡目を“n”とすれば、有効牌の無い組み合わせは(84-2.73)n となり、これを全ての山牌の組み合わせ84nで割れば、有効牌をつもらない確率が算出できます。 これを“1”から引くことで各巡目における有効牌をつもる確率が求まります。

P = 1 - (84-2.73)n / 84n

【基礎理論式】

以上の手順を応用が利くようにまとめたのが以下の理論式となります。

面子完成確率理論式

“X”にはそれぞれの有効牌の枚数から割り出した値を入れる事で、両面塔子や対子の計算が行えます。 また山牌の数(84)を減らす事で、ある巡目で出来た塔子のその後の完成確率を求めたり、 聴牌後に残りのツモ回数で当たり牌をつもる確率を求めることも出来ます。

現実には“X”の値は殆どのケースで小数点となるため、EXCELなどの数式を用いて計算することは出来ません。 そのため小数点を扱うことが出来るように、独自にプログラム等を作成して演算させる必要が生じます。

シミュレーションと理論式の比較

上述で記した“基礎理論式”を用いて、各巡目に両面、嵌張、辺張塔子と対子が面子になる確率を求めた結果と、 シミュレーションで求めた結果をグラフ上で比較したものを以下に示します。

面子完成率:シミュレーションと理論式

一目で分かりますが、シミュレーションと理論式の結果の一致が見て取れます。

誤差も最大1.5%程度であり、この基礎理論式が十分実用に耐えうる事がこれで証明されました。



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