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もののけ姫

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もののけ姫

評価 ★★★★★|★★★★
種別 アクション/ドラマ/時代劇/アニメ
製作年 1997
製作国 日本
配給 東宝
監督 宮崎駿
出演 松田洋治、石田ゆり子、田中裕子、小林薫、島本須美、美輪明宏、森繁久彌、西村雅彦
【ストーリー】

中世の枠組みが崩れ始めた室町時代の日本。いまだ人を寄せ付けぬ太古の深い森の中には、人語を解する巨大な山犬や猪などの神獣たちが潜み、聖域を侵す人間たちを襲って、荒ぶる神々として恐れられていた。エミシの末裔のアシタカは、人間への怒りと憎しみによってタタリ神と化した猪神に呪いをかけられ、それを解くために訪れた西の国で、数奇な運命に巻き込まれていく。森を切り開いて、人のための豊かな土地を作り上げようとする、タタラ製鉄集団のエボシ御前は、鉄を打ちながら人間中心の社会を築き上げようとしていた。一方、犬神に育てられた少女サンは、“もののけ姫”と恐れられ、森を守るため神々とともにタタラ集団と戦っていた。双方とも「己が正義」と信じるこの争いに、さらに不老長寿の力があるというシシ神の首を狙う侍たちが絡み、三つ巴の戦いとなる。アシタカとサンは、惨劇の中で出会い、心を通い合わせる。しかし、森を巡る戦いは凄惨を極め、大混乱の中、シシ神の首が奪われてしまう…。


【レビュー】

非常に奥が深い映画です。

「風の谷のナウシカ」から13年。宮崎駿監督が世に送り出したこの映画は、彼のルーツである「自然と人間の関わり」において集大成とも言える作品です。宮崎映画における自然は田畑や人が入れる山林など「作られた自然」が今まではメインでした。しかしこの映画ではそれらの過去を葬り去り「本物の原生林」を自然と位置付けています。もはや屋久島などの一部にしか現存しない本物の照葉樹林です。そこに彼の本気度が垣間見えます。

文明の発達に伴い自然と共存する事がほぼ不可能になりつつある現代において、この作品は明快な答えを導いていません。作中に何度かアシタカが「タタラ場と自然が共存することは出来ないのか」と問い掛けますが、恐らく相当悩みぬいた末の結果がこの映画のラストなのではないかと思います。破壊し尽くされた山々に緑が戻ってもそれは所詮は野山、即ち「人工の自然」なのです。時代は人間のコントロールに委ねられたことを暗示しているように思います。そもそも歴史上タタラの業は自然破壊そのものでした。タタラによる製鉄手法は山そのものが材料になるのです。山一つ分の木(諸説によると1回の製鉄に200t近い木を使うそうです)を使って火を起し、山一つを全て削って砂鉄を取り出しては製鉄する。それほどまでに自然破壊をしてでも文明の発展には欠かせない「鉄」を作る事が人間には必要でした。そんなタタラと山の神々が相容れぬのは当たり前と言えます。その中でもアシタカがシシ神に受け入れられたのは、大和朝廷との争いに敗れて山奥に入り大自然と共存するようになった、遠く縄文人の血を引くエミシ(蝦夷)一族の末裔であったからではないかと思います。

更にこの映画ではタタラを中心とした複雑な勢力図が設定されています。製鉄技術を武器に独立勢力であるタタラ。その利権を狙い地侍を束ねる豪族の浅野。天朝の命を受けタタラに加担(仲間ではない)しシシ神狩りを行う唐傘衆や石火矢衆、地走りをまとめる師匠連など。特にこの時代の朝廷権力はかなり弱くなっており、シシ神狩りを成功させる事は不老不死がどうのよりも諸勢力に対する力の誇示がメインな気がします。そんな彼らのバックグラウンドを想像しながらこの映画を見ると今まで気が付かなかった事まで見えてきます。


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