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イースタン・プロミス

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EASTERN PROMISES

評価 ★★★★★|★★★
種別 クライム/サスペンス/ドラマ
製作年 2007
製作国 イギリス/カナダ/アメリカ
配給 日活
監督 デヴィッド・クローネンバーグ
出演 ヴィゴ・モーテンセン、ナオミ・ワッツ、ヴァンサン・カッセル、アーミン・ミューラー=スタール、イエジー・スコリモフスキー、シニード・キューザック
【ストーリー】

クリスマスを目前に控えたある夜のこと。助産師としてアンナ(ナオミ・ワッツ)が働く病院に、身元不明の少女が運び込まれた。彼女は子どもを身ごもっており、女の子を産んだ後、息を引き取ってしまう。手術に立ち会ったアンナは、彼女のバッグから日記を取り出す。孤児となった赤ん坊のために、少女の身元を割り出そうと考えたのだ。日記はロシア語で書かれており、そこには“トランスシベリアン”というロシアン・レストランのカードが挟みこまれていた。ロシア人とのハーフでありながらロシア語が解らないアンナは、カードを頼りにレストランを訪ねる。
店の前で、アンナはひとりの謎めいた男と出会う。ニコライ(ヴィゴ・モーテンセン)という名前のその男は、悪名高きロシアン・マフィア<法の泥棒>の運転手で、組織の跡取りであるキリル(ヴァンサン・カッセル)のために働いていた。ニコライはエンジンのかからないバイクを前に困惑するアンナを車で家まで送り届ける。
やがて少女の日記を読んでしまったアンナのロシア人の伯父が、彼女にこの事件から手を引くよう忠告する。日記にはロシアン・マフィアが関わる「イースタン・プロミス」=人身売買についての恐ろしい事実が記されていたのだ。かつて流産した辛い過去を持つアンナは子どものことだけを考えており、「日記」と引換に少女の身元を教えてもらう、という取引をマフィアと交わすことに。取引の場所に現れたのは、ニコライだった。日記を渡すアンナに彼は少女の身元は伝えず、今回の事件は忘れ、自分たちには近づくな、とアンナに忠告する。アンナは時折やさしさを見せてくれるニコライに図らずも惹かれはじめる。果たしてニコライの本当の姿とは?日記が示す犯罪の行方は?ふたりの運命はいつしか絡み合っていく…


【レビュー】

リアリティに富んだ社会派サスペンス映画です。

クローネンバーグ監督とヴィゴ・モーテンセンは一度「ヒストリー・オブ・バイオレンス」組んでいますので、今回は2度目のタッグとなります。

「ロード・オブ・ザ・リング」の時も感じましたが、ヴィゴ・モーテンセンはとにかく寡黙の似合う男。そしてこの監督も、落ち着いていてながらも“影のある”雰囲気の映画を撮るのが得意なようで、この2人のタッグは相性がとても良い気がします。(個人的には「ザ・フライ」のリメイクの印象が強い監督なのですが・・)

映画の内容を一言にまとめてしまうと“ロシアン・マフィアによる人身売買”なのですが、“少女の日記”と言うアイテムを巧みにつかい、翻訳の進行とともに徐々に明かされていく真実と、それに伴い増大する危険を上手くシンクロさせた手法は秀逸です。

また彼らの体中に彫られた“入れ墨(タトゥー)”が日本のヤクザに見られる力の象徴とは違い、その人物の“履歴書”であるというので本当かどうか色々と調べまわったらどうも事実のよう。なるほど徹底的にリアルにこだわった作品です。

英国におけるロシアン・マフィアがどれほど社会問題化しているのか私には分かりませんが、ソビエト崩壊ととも世界各国に拡散したのはかなり有名な話で、日本でもサハリン近郊で水産業者とのいざこざが起きています。

またロシアン・マフィアが手がける“人身売買”や“麻薬”の社会問題化も顕著で、そういう背景からすると十分に社会派映画なのですが、それをサスペンスの方へ傾けたのは集客を狙ったのか少し勿体無かったと思います。

しかしこの映画がR-18指定になったのは喉を掻き切るシーンのせい?(スウィーニー・トッドはR-15指定だったけどもっとエグかったと思うんですよね) それともヴィゴ・モーテンセンの全裸(ふる○ん)映像があるから?


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