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アメリカン・ギャングスター

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AMERICAN GANGSTER

評価 ★★★★★|★★
種別 クライム/サスペンス/ドラマ
製作年 2007
製作国 アメリカ
配給 東宝東和
監督 リドリー・スコット
出演 デンゼル・ワシントン、ラッセル・クロウ、キウェテル・イジョフォー、ジョシュ・ブローリン、キューバ・グッディング・Jr、ジョン・オーティス
【ストーリー】

ハーレムを仕切るギャングのボスに15年間仕えてきた運転手のフランクは、ボス亡き後、一匹狼として生きることを決意。ベトナム戦争の軍用機を利用して、東南アジアの良質な麻薬を直接生産者から仕入れ密輸し、安価で幅広く大衆に販売し始める。瞬く間に巨万の富を築き、マフィアからも一目置かれる麻薬王の座に上り詰める。派手な行動を慎むことで、その正体は長い間、誰にも気づかれる事はなかったが、ついに、疑惑の目を向ける刑事のリッチー・ロバーツが現れる。公然と横領や恐喝がなされる腐敗がはびこる警察内で、汚職に手を染めることを拒み続けた彼は、特別麻薬取締局に配属され麻薬ルートの解明とそれ以上の巨漢に立ち向かい、フランクを徐々に追い詰めていく・・・。


【レビュー】

エンドロール後に謎が深まる映画です。

監督は「ブレード・ランナー」や「グラディエーター」他、いくつものヒット作を生み出した巨匠リドリー・スコット。主演は実力派俳優のデンゼル・ワシントンとラッセル・クロウということで、このトリオなら安定感抜群なのは当たり前ですね。

ストーリーは1970年代のニューヨーク、ハーレムを舞台に活躍する黒人ギャングのフランクが麻薬王になるまでと、彼の資金源である“ブルー・マジック”という麻薬を執念で追いかける刑事リッチーを中心に進みます。

しかしその中で明らかになっていく、ニューヨーク警察内部での汚職の蔓延や、それよりも遥かにスキャンダラスなベトナム戦争を利用した麻薬の密輸など、実話に基づくだけに良質の社会派映画としても見所満点です。

そもそも自国を守るためではなく国際正義を守るという代理戦争(資本主義vs共産主義)を、遥か遠くの地ベトナムで続ける事自体が、戦地にいる兵士達のモラルを低下させ易いわけですから、現地で麻薬漬けになる兵士が蔓延したり、軍用機を使った密輸が発生するリスクは高まります。

さらにその麻薬購入の代金が、中国や旧ソビエト、北朝鮮などが支援する北ベトナム(アメリカが支援したのは南ベトナム)へ流れていて資金となっている可能性を示唆していましたので、これが事実なら15年も戦ったベトナム戦争で、結局アメリカが敗戦した遠因が、自国から敵側へ流した資金という事にもなりかねません。

少なくとも未だに生存するフランクが、この映画について色々とアドバイスをしたりインタビューで答えているので、彼の築いた密輸ルートでの中国とのつながりは事実と考えて間違い無いでしょう。(殆ど国家反逆罪ですよね・・・)

このような歴史の裏側をさり気無く織り込んだ作りの映画って、気が付く人はより一層楽しめる深さがあっていいですよね。

因みにこの映画でも、エンドロール後に役2秒ほど意味深なカットが入っています。はたしてフランクは一体何をしたのでしょうか?

それは見てのお楽しみです。


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