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ブラインドネス

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BLINDNESS

評価 ★★★★★
種別 SF/サスペンス/ドラマ
製作年 2008
製作国 日本/ブラジル/カナダ
配給 GAGA Communications Inc.
監督 フェルナンド・メイレレス
出演 ジュリアン・ムーア、マーク・ラファロ、伊勢谷友介、木村佳乃、アリシー・ブラガ、ダニー・グローヴァー、ガエル・ガルシア・ベルナル、モーリー・チェイキン
【ストーリー】

とある都会の街角。交差点で一台の車が立ち往生していた。「見えない……目が見えない」。運転していた日本人の男(伊勢谷友介)は、突然目の前が真っ白になり、完全に視力を失っていたのだ。妻(木村佳乃)に付き添われ、病院で診察を受ける彼に対し医者(マーク・ラファロ)は、眼球自体に異常は無く、失明の原因が分からないと告げる。

各地で失明者が続出していた。驚異的な感染力で拡がる〈ブラインドネス(白の闇)〉を封じ込める為、政府は緊急隔離政策を発動し、感染者の強制収容を始める。かつては精神病院だったという収容所に集められた感染者たち。その中にたった一人、何故か感染をまぬがれ「見えている」女がいた。夫の身を案じて紛れ込んだ医者の妻(ジュリアン・ムーア)だった。
 
続々と増える感染者。軍に厳しく監視され、食料や医療品の注文もままならない収容所の現状に、苛立ちを募らせていく感染者たち。秩序も衛生問題も、限界に近づいていた。第三病棟の王を名乗る男(ガエル・ガルシア・ベルナル)が、銃を振りかざし、暴力で全病棟の実権を握る。収容所はもはや地獄と化していた。収容所の外に希望はあるのか。この白く混沌とした世界に未来はあるのか。すべては、「見えている」者の瞳に託された───。


【レビュー】

ラストに込められたメッセージよりも絶望を感じ取った映画です。

ジョゼ・サラマーゴ原作の「白い闇」を、「ナイロビの蜂 」のフェルナンド・メイレレス監督が映画化。原作に忠実との事ですが、正直見ていて気分が悪くなる内容なのは原作がダメなのか製作サイドの力量なのか・・・。

大体、視力を無くして絶望したあと、残ったのは欲望だけだったと言う設定が何とも言いがたい。食料が欲しければ女を差し出せという要求に、生きるためとは言え、全員が“自己犠牲”の精神で自ら進んで応じる事など有り得ないと思うのは、私の感覚がおかしいのだろうか。

ましてや自分の妻達が応じるのを、黙って見ているなんて事があるのだろうか。こんな人間の尊厳を無視した内容だから、全米盲人協会がこの映画の放映のボイコットを訴えて来るんだと思います。

以上ここまでコキ下ろしておいて何ですが、良かった点を上げるならば、病院という閉鎖空間の中でストーリーを展開していった事でしょうか。

苛立った患者がテレビを壊した所から、外界から情報を得られる手段を失い、完全に病院が孤立してしまう。これが外と繋がった状態だと話しが発散してしまう可能性が高いので、この設定は良かったと思います。

更にあげるなら、“本当に大切なものが見えているか?”というメッセージを込めた作品であること。目に見えているからこそ、目に入らない大切なもの。それに気が付いて欲しいというメッセージがラストに込められています。

とは言え、長い長い病院内での展開を見ていると、世界規模のパニックになった時、人間には絶望しか無いのかと思ってしまったのも事実です・・・。


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