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サロゲート

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SURROGATES

評価 ★★★★★|
種別 SF/サスペンス
製作年 2009
製作国 アメリカ
配給 Walt Disney Pictures
監督 ジョナサン・モストウ
出演 ブルース・ウィリス、ラダ・ミッチェル、ロザムンド・パイク、ボリス・コジョー、ジェームズ・クロムウェル、ヴィング・レイムス
【ストーリー】

サロゲートが可能にした、
犯罪も、苦痛も、恐怖も存在しない理想の世界
しかし、そのユートピアが人間を破壊する・・・。

ロボット工学が急激な進化を遂げた近未来。人間のあらゆる社会活動を代行する“サロゲート”と呼ばれる身代わりロボットが開発され、人類は自宅からサロゲートを遠隔操作するだけで、リアルな現実世界に生身の肉体をさらす必要はなくなった。アクシデントや犯罪によって危害を加えられても、サロゲートが破損するだけで、使用者には何の影響もないのだ。しかし、起るはずのない殺人事件がこのユートピアに暗雲をもたらす。あるサロゲートが破壊され、後頭部にはめ込まれたIDチップは黒焦げになっていた。そして、同時に持ち主であるオペレーターが操作するスティムチェアーの上で、眼球破裂して死亡したのだ。サロゲートへのダメージが使用者に及ぶとなると、この社会システム全体が破滅してしまう。捜査を開始したFBI捜査官グリアー(ブルース・ウィルス)は、サロゲートを開発したVSI社に事件の謎を解く鍵があると推理する。しかし、グリアーの想像を遥かに超える恐ろしい陰謀は、サロゲート社会全体を破滅へと誘うカウントダウンをすでに開始していた。

人類とサロゲート、待ち受ける未来は、共存か、断絶か――。


【レビュー】

荒唐無稽ゆえに逆に楽しめる映画です。

原作は2006年発売のロバート・ヴェンディティとブレット・ウェルデルのアメコミ「サロゲート」で、監督は「U-571」「ターミネーター3」のジョナサン・モストウ。

“身代り”をコンセプトに持ってきた映画に、ほぼ同時期に公開された「アバター」がありますが、あちらの出来に比べると、だいぶB級映画っぽいので比較はしません。

14年前に開発された擬人化技術が進歩し、人類の98%が自宅に設置した装置から遠隔操作で動く“サロゲート(身代りロボット)”を使用する2054年という設定ですが、現在(2054年)までの歴史をオープニングロールの中で見せる手法は良かったと思います。

コンセプトの出所は、恐らくセカンドライフや攻殻機動隊、マトリックスあたりだと思われ、遠隔操作で身代りを操るあたりはセカンド・ライフやマトリックス、その身代りを攻撃することで操縦者の脳を焼き切る設定は攻殻機動隊であろうか。

先人の様々なアイディアをモディファイして使うことは、常套手段であり悪く無い。問題はいかにそれらのアイディアを自分流に昇華させるかで、作者の能力を問われるわけだが、残念ながら目新しさは有りませんでした。

また自宅からの遠隔操作だから、強盗などの犯罪が激減したという設定もかなり無理があります。何故ならその自宅に“サロゲート”が帰宅するのわけで、悪意を持った人間が“サロゲート”を使用して尾行し、自宅を突き止めた後に強盗に入る事など容易に想像できますし、実際そのようなシーンも映画の中では登場していました。

むしろこの世界設定がユニークなのは、“総人類引きこもり(ニート)”である点です。これは作者の現代社会に対する皮肉なのでしょうか。戦争まで“サロゲート”を使用しており、もはや風刺でしかありません。この2つは壺にはまりました。

なおこの映画でグリアー(ブルース・ウィルス)が、“サロゲート”システムに閉じこもり生身で顔を合わせてくれない妻マギー(ロザムンド・パイク)に漏らす一言が印象的でした。


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