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今そこにある危機

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CLEAR AND PRESENT DANGER

評価 ★★★★★|★★
種別 アクション/サスペンス
製作年 1994
製作国 アメリカ
配給 Paramount Pictures.
監督 フィリップ・ノイス
出演 ハリソン・フォード、ウィレム・デフォー、ヨアキム・デ・アルメイダ、ヘンリー・ツェーニー、ハリス・ユーリン、アン・アーチャー、ドナルド・モファット、ジェームズ・アール・ジョーンズ、パトリック・ボーショー
【ストーリー】

CIA情報担当官のジャック・ライアン(ハリソン・フォード)はベネット大統領(ドナルド・モファット)に、彼の親しい友人のハーディン一家が惨殺されているのが沿岸警備隊に発見され、逮捕された犯人2人がコロンビアの麻薬組織カリ・カルテルの人間であることを報告する。麻薬撲滅を公約してきた大統領は怒りをこらえ、「麻薬カルテルはアメリカにとり、今そこにある危機だ」と直ちに対処措置を厳命した。ライアンはガンに倒れた上司のグリーア提督(ジェームズ・アール・ジョーンズ)の依頼でCIA副長官代行を引き受け、ハーディン事件の背後の捜査に当たった。その結果、実はハーディンがカリ・カルテルの資金洗浄係であったらしいことを突き止める。彼はカルテルの資金6億5千万ドルを着服し、それが判明したためにカルテルを率いるエルネスト・エスコベド(ミゲル・サンドバル)に殺害されたと推測したライアンは、大統領に報告する。その頃、彼の知らないところでカルテル撲滅の秘密軍事作戦が開始されていた・・・。


【レビュー】

なかなか骨太なポリティカル・サスペンスです。

前作の「パトリオット・ゲーム」に引き続き、ハリソン・フォード他、主要キャストや製作スタッフをそのまま引継ぎ製作されました。前作がややパンチ力に欠けていた分、今回はその点を反省したのか、かなり良く作りこまれていました。

特にアメリカにおける「麻薬カルテル撲滅」宣言は“有言(不)実行”の代名詞で、カルテルからの賄賂による政治家の活動資金源やマネーロンダリングなど、いつまでたっても無くならない、根が深い深刻な政治的問題を抱えています。

カルテルの代表的ものを上げれば、コロンビアやメキシコ、中近東などになりますが、その当りをフィクションとは言え、原作者のトム・クランシーはかなり詳細に調べ上げているようです。

また、国家の為という“大義名分”を隠れ蓑にして、保身のためには国に命を捧げた者の人命を軽視した、トカゲの尻尾切りを行ったり、自国の利益の為ならば密かに他国を攻撃するなど、イラク戦争を彷彿とさせるような暴挙を平然と行う、表と裏の二面性を持つ政治の舞台を見事に再現していました。

これらのダークな面を上手くカバーするカンフル剤的な位置づけで、ハリソン・フォード扮するジャック・ライアンが重要な役目を果たしますが、ホワイトハウスでの駆け引きや情報戦のほか、現地での正義感溢れる彼の行動が唯一の救いでした。

そういう意味で今回のこの作品は、1作目、2作目とは一味も二味も違った雰囲気を持った映画です。正直重い内容だと思います。

個人的には聡明感があった1作目のアレック・ボールドウィンが、一番ジャック・ライアンのイメージに近いのですが、今回のような内容だと、俄然ハリソン・フォードの良さが際立って来るのも事実で、甲乙付けがたい2人のライアンでした。


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